スワニルダ: タマラ・ロホ
フランツ: ホセ・カレーニョ
コッペリウス: ルイジ・ボニーノ
スワニルダの友人: 西山裕子 さいとう美帆 伊東真央
寺田亜沙子 細田千晶 寺島まゆみ
やはりプロダクションというものは、再演を重ねるたびに
円熟していい持ち味を出してくるものですね。
この「ローラン・プティのコッペリア」も、初演時は、
登場人物が少なくて、装置も少なくスカスカしているから、
オペラパレスよりもこじんまりじた劇場の方がいい、とか、
プティのエスプリは到底日本人には表現できない、とか、
ボニーノのコッペリウスはチャップリンみたいで浮いている、とか、
色々なネガティブな感想もありましたが、
今回あらためて見て、結構楽しかったです。
ひとつは、群舞にソリスト陣が大量投入されていたため、
ちょっとした首の傾げ方や、緩急のつけ方など、表現力に優れている
ソリストたちのそれぞれの小芝居で、ぐっと楽しく見せてくれました。
脇を固める人たちが素晴らしいと、舞台は引き締まりますからね。
初演時は、ダンサーによってノリノリで踊る人、
それなりで殻が破れない人、と様々でしたが、
今回はそのでこぼこがいい感じに平均化してきて、
アンサンブルが良くなりました。
ボニーノのコッペリウスしかり。
彼は、初演時はひとりでプティらしさを体現しようと、
頑張りすぎてたのかもしれません。
そうなると、前で踊る人が重要です。
寺島ひろみさんと、山本隆之さんは、日本人らしい清潔さ、
可愛らしさでとっても楽しいコッペリアの世界を作ってくれました。
タマラ・ロホ&ホセ・カレーニョは、本来の彼らのキャラとは
違っている役ではありますが、
優秀なダンサーとしての守備範囲の広さで、
大人っぽい、ちょっとねっとりした世界を作り出しました。
タマラは、大人っぽくて色っぽいファムファタルですから、
マノンやカルメン、あるいは白鳥が似合うと思います。
ホセは、どんな動きも美しい王子様キャラです。
コッペリアのように、庶民的な女の子やあんちゃんでも
彼らなりにモノにはしているのでしょうが、
新国立のゲストにするなら、もっと彼らの個性が最大限に
引き立つような演目で見たいです。
この回は実は寺島まゆみさん目あてでした。
だって、すっごく可愛いんですよ。
ボディにピンクのお花の刺繍やリボンがいっぱいついている
かわいらしいチュチュが最高に似合っていて、動きも颯爽と軽快で。
西山裕子さん、さいとう美帆さんもとても可愛かったです。
まゆみさん、西山さん、さいとうさんのスワニルダも見てみたいな。
ロホはピンクのチュチュは全然似合っていませんでした。
とにかく胴が太すぎです。
あれだけ体躯がしっかりしているから、軸の決まった回転が
できるのでしょうか。回転はすごいですよ〜。
フェッテは、15度ずつ体の向きをかえていくのを、
ダブルを織り交ぜながらやっていました。
ああいう技は初めてみました。
コッペリアに化けた黒のチュチュは似合っていました。
そのあたりからの演技がやっぱりうまくて、
ロホの世界にぐんぐん引き込まれました。
やはりロホは魅力的です。


