マリインスキー・バレエが11月末にいよいよ来日します。
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招聘元のジャパン・アーツのブログ・レポーター企画で、
話題の『イワンと仔馬』のDVDをお借りして観ることができました。
主演はテリョーシキナ&ロブーヒン、指揮はマエストロ・ゲルギエフです。
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『イワンと仔馬』は、ロシアの民話で昔から親しまれている物語だそうです。
3人息子の末のイワンは、おバカと兄弟に言われていますが、
畑で雌馬をつかまえて、放してあげる代わりに3匹の馬をもらいます。
2匹は大きくて立派ですが、1匹は弱々しいせむしの仔馬です。
でもこの仔馬には不思議な力があり、
その力を借りてイワンは王様の命令で、
幻影の中に出てきた美しい姫を探しに行きます。
火の鳥たちと一緒にいた姫を見つけて連れて帰ると、
王様は姫と結婚すると言います。
姫を好きになっていたイワンはがっかり。
でも姫は結婚する条件として、海の底にある指輪が欲しいといって、
王様はイワンに見つけてくるように命令し、
イワンと仔馬が海底に探しに行きます。
指輪を見つけて帰ると、姫は若くてハンサムな人じゃないと
結婚しないと言います。
そのためには煮え立った湯に入ればいいと言うので、
王様はためしにイワンにお湯に入らせます。
イワンが熱湯に入ると仔馬の魔法でイワンは立派な若者に変身します。
それを見た王様は、自分も、と沸騰したお湯に入って死んでしまいます。
イワンが代わりに新しい王様になり、
姫と結婚してめでたし、めでたし。
♪ ♪
ラトマンスキーが2009年に改訂振付した『イワンの仔馬』は、
シンプルな舞台装置と、どこかバレエ・リュス時代の前衛芸術を
思わせる美術や衣装で、グランド・バレエというよりは、
昔なつかしい学校の体育館で見た人形劇を彷彿とさせられます。
登場人物も、王様は王冠をかぶっているのではなくて、
サンタクロースのような赤い衣装ととんがり帽子。
王様の側近は、全身タイツに○(マル)と×(バツ)がついている
カリカチュアライズされた衣装で、動きもどこかユーモラスです。
コックさんのような白い帽子をかぶっているおそろいの男性たち、
ロシアの民族音楽風のメロディーで踊る女性たち、
水色タイツの海底の妖精たち、飛び跳ねる仔馬。
最初は、なんだろう…なにかに似ているといぶかっていましたが、
そうだ!人形劇だ!と思いついてからは、
動く人形たち(それも、とびきり上手でかわいいお人形)が
私だけのために特別な劇を演じてくれている…というイメージで、
どんどん舞台に引き込まれていきました。
この作品では、クラシックバレエのテクニックは
巧妙に隠されています。
ただひとり、テリョーシキナの演じる姫だけは、
美しいラインを惜しげもなく見せて踊り、
そのアームスのやわらかな動きは、プリセツカヤも
こうだったのではと思わせます。(この作品はプリセツカヤの夫
シチェドリンが彼女のために作曲したそうです)
もうひとりの主役イワンには、最後の方に、
超絶技巧の見せ場が用意されています。
ダブルのザンレールにピルエットの連続技。
それを3回も4回も繰り返すのですから、
これは並のダンサーにはできる技ではありません。
ロブーヒンのイワンも良かったですが、
今回の来日で踊るサラファーノフなら、楽々と
やってのけることでしょう。
私のイメージは、『ロシアの人形劇』でしたが、
みなさんはどんな印象をうけるのでしょうか。
観た後に楽しい気分になれることうけあいの作品です♪
写真提供:ジャパン・アーツ 撮影:瀬戸秀美

