2014年12月28日

くるみ割り人形 神戸&井澤

2014年12月22日(月)16:30 赤坂ACTシアター

マリー姫 神戸里奈
くるみ割り人形/王子 井澤諒
ドロッセルマイヤー スチュアート・キャシディ
クララ 荒蒔礼子
フリッツ 矢野正弥
雪の女王 中村春奈
雪の王 池本祥真

久しぶりにKバレエのくるみを観ましたが、大変楽しめました。
今回は2列目で、オケピがないので、舞台が近すぎて、ダンサーがこっちに来すぎて…
赤坂ACTシアターは、ミュージカル向けの劇場なので、座席も少なめですし、こじんまりとしています。
Kバレエのくるみは、誰が見ても文句なく楽しめるようなエンターティンメント性の高いプロダクションに仕上がっているので、このような劇場で、ミュージカルを見るような感覚で、でもバレエとしての芸術性や「格」はちゃんと保ったままで、多くのお客様に楽しんでもらえるのはとてもいい事だと思います。

熊川さんが以前テレビで言っておられましたが、バレエが敷居が高いのは良いことだ、こちらからは決して敷居を低くしない、その敷居を越えてきて欲しいと。この公演では、劇場といいプロダクションといい、大変にとっつきいやすいですが、バレエとしてのレベルは高く素晴らしいものに仕上がっています。

初演の時は熊川さんがくるみ割りを踊られたのですが、それ以降は、若手の有望なダンサーの登竜門のようになっています。今回は王子デビューの井澤さんが踊られましたが、王子らしいたたずまい、踊りの正確さ、美しさは熊川さんと比べても遜色ないほどで、大変満足しました。

クララの荒蒔さんの可愛らしさ、マリー姫の神戸さんの優雅さも程よく、ディベルティスマンでは、アラビア人形を踊った山田蘭さんの美しさにノックアウトされました。

いわば、ブロードウェイのミュージカル興行のように、クリスマスシーズンは1ヶ月ぐらいロングランしてもよいと思いました。
バレエとしての醍醐味を味わえるのは雪のシーン。
スピードがあって爽快感のある振り付けはダンサーは踊るのが大変でしょうが、スカッとします。

ぴかぴか(新しい)


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2014年12月20日

東京バレ団「くるみ割り人形」沖&梅澤

2014年12月20日(土)14時 東京文化会館

クララ 沖香菜子
くるみ割り王子 梅澤紘貴
ドロッセルマイヤー 柄本弾
ピエロ 岸本秀雄
コロンビーヌ 金子仁美
ムーア人 吉田蓮
スペイン 川島麻実子 木村和夫
アラビア 三雲友里加 松野乃知

バレエで初めてプロジェクションマッピングを取り入れるということと、
最近成長著しいライジングスター、沖香菜子さんを楽しみにした公演です。
プロジェクションマッピングは、想像していたほどまんべんなく使ってるわけではありませんでした。
前奏曲の間に、幕の上をねずみちゃんが走り回るオープニングは楽しかったです。
ダンサーが踊っている時にはほとんど映さず、クリスマスツリーが大きくなるシーン、
夢の国にボートで行くシーン、最後に家に戻るシーンなどを中心に効果的に使われました。
そういえば、以前どっかのバヤデールで寺院崩壊のシーンで映像をつかっていたけど、
そんなのもプロジェクションマッピングでうまいことやれそうですね。

沖香菜子さんのクララは愛らしく、フリッツに対して怒ったようにプンとしたり、くるみ割り人形が壊れて悲しくなったり表情豊かでした。踊りはほぼ完璧で、くるみ割り人形が変身した王子と踊るシーンでの、しゃちほこのように逆さになるリフトも大変美しいポーズできまっていました。
金平糖の精のパ・ド・ドゥはむしろ梅澤王子をリードするような貫禄すらあり、ヴァリエーションも音にぴったりで完璧。ピケやシェネなどの回転技もスピーディで切れ味がありました。
主役経験を重ねることによって、ぐんぐんとプリマらしさを増していって、素晴らしい限りです。

梅澤王子は、変身して起き上がるところ、とてもすがすがしくエレガントで「キャー、素敵ハートたち(複数ハート)」と叫びたいくらいに王子してました。マラーホフの薫陶のたまものでしょうか。
梅澤王子と沖クララの取り合わせもよく、ビジュアル的にお似合いな二人です。

でも、Kバレエの男性陣を見慣れている私にとっては、少し物足りません。
沖香菜子さんが、よりレベルアップするためには、ぐんとバレエが上手で格上の男性海外ゲストダンサーと組ませてもらえればいいのにと思います。
これからの東京バレエ団をしょって立つであろうプリマを、ぜひ一段押し上げて欲しい。

テクニシャンでイケメンでサポートが上手で背が高いダンサー、いませんかね(笑)

第一幕で狂言まわしのような役割をしたピエロ、コロンビーヌ、ムーア人の人形トリオが良かったです。
ピエロの岸本さんは、マラーホフ版眠りで王子抜擢ですね。今とっても気になるダンサーです。
コロンビーヌの金子さん、ムーア人の吉田さんは若手らしいですが、踊りにキレがあってよかったです。

東京バレエ団では、このワイノーネン版とベジャール版の二種類のくるみがレパートリーにあり、これまで私はどちらも見たことがありませんでした。
このワイノーネン版については、うわさ通り、衣装と美術がお粗末でしたね。
長い間新調されていないようでセンスがお教室の発表会みたいです。
新国立とか、Kバレエとかは、デザイナーがこだわったセンスで美術衣装を作っています。
それらにはとうてい比べられるレベルではありません。
美術も、今回プロジェクションマッピングを導入した部分はよいですが、あとの舞台装置はひどいものです。
もっと素敵な衣装だったら、もっと素晴らしい舞台になるのに、がんばって踊っているダンサーが気の毒になりました。


ぴかぴか(新しい)


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2014年12月07日

2014年ボリショイバレエ「ドン・キホーテ」アレクサンドロワ&ラントラートフ

2014年12月6日(土)12:30 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア:マリーヤ・アレクサンドロワ
バジル:ウラディスラフ・ラントラートフ
ファニータ・ピッキリア:アンナ・レベツカヤ、ヤニーナ・パリエンコ
エスパーダ:ルスラン・スクヴォルツォフ
街の踊り子:アンジェリーナ・カルポワ
メルセデス:クリスティーナ・カラショーワ
ジプシーの踊り:アンナ・バルコワ
森の精の女王:アンナ・ニクーリナ
キューピッド:ユリア・ルンキナ
第1ヴァリエーション:アンナ・チホミロワ
第2ヴァリエーション:アナ・トラザシヴィリ

マリーナ・アレクサンドロワというバレリーナは、なんという人なんでしょう!!
突き刺すようなポワント、ダイナミックなステップと跳躍、
軸がしっかりしていて脚も高くあがるし、踊りが大きい!
表情もキュートだし、明るいオーラで場を満たす。
そして、舞台の上でその人物になりきって生きる、ということだけではなく、
彼女の伝えたいことが、まるでテレパシーのように会場全体に伝わってきました。

第1幕のパ・ド・ドゥ。
真っ赤な衣装の彼女が、ラントラートフのサポートで踊る、
それは恋人同士の幸福にあふれたもので、
とても楽しい場面なのですが、そこで私はマーシャが
「怪我をしてつらい時間があったけれど、
こうして舞台に戻ってきて、私の大好きな日本の観客の皆さんに、
私の踊りを見てもらえて、本当に嬉しい、幸せ!
この喜びをみなさんに伝えたい」
と心で叫んでいるように感じて、思わず涙が出てきました。
涙するような場面じゃないのに、不思議…

2013年夏のロンドン公演のバヤデールで、ラントラートフとぶつかってアキレス腱損傷、
復帰には半年以上かかったでしょうし、リハビリも大変だったでしょう。
そういうことを知っている私だから、マーシャの心の声が聞こえたのかもしれないけれど、
でもマーシャが大怪我をしたと知らない人でも、あのマーシャの
「この喜びをみんなに伝えたい」というテレパシーは絶対伝わっています。

だからか、終了時のカーテンコールはすごい熱狂で、最後の方は1階はオールスタンディング。
何度もカーテンからマーシャとウラドが出てきて、いろんなお辞儀やユーモアでサービスしてくれた。
マーシャは上階を指差して手を振ってくれて、もちろん私も手をいっぱい振って。
「こんな素敵な舞台を見せてくれてありがとう!!おかえりマーシャ!!」

思えば私がマリーヤ・アレクサンドロワを初めて見たのは、2005年ボリショイバレエ来日公演のバヤデール。
ニキヤがザハロワ、ソロルがツィスカリーゼ、ガムザッティがマーシャという黄金トリオ。
ツィスカリーゼが面白すぎて、ニキヤが美しすぎて、ガムザが高貴で、楽しくて素晴らしすぎて、
今でも強く記憶に残っていて、その記憶を上書きしたくないので、今回のバヤデールは行かなかったほど。

その後ガラでもマーシャを見たけれど、あのころは、顔は昔のエリザベス女王みたいだし、
体型は大きくて少しごついし、貫禄ありすぎて、好みのバレリーナではないなぁ、と思っていました。
妖精さんみたいなみかけで愛らしい系で、でもパワフルなバレリーナが好きなので。
でも、マーシャの気さくで愛嬌のある性格などを知っていって、だいぶ親近感が沸いてきたし、
あのダイナミックでスカッとする大きな踊りは、キトリにはぴったりだし、
YOUTUBEで、居酒屋のシーンの飛び込みの大胆さを見たりしていくうちに、
絶対キトリを見たい、と思うようになりました。

今回はその望みがかない、マーシャだけでなく、ソリスト陣のレベルの高さにもうならされました。
特にキャラクターダンサーがさすがですね。
このドンキって、新国立のヴァージョンとほぼ同じなのですが、
新国立だと眠くなる「ギターの踊り」もすごい美女が踊って迫力だし、
街の踊り子のカルボワ、大人っぽくて美しくて、エスパーダへバラの花でくすぐって、
色仕掛けという言葉がぴったりぐらいななまめかしさ。

ボリショイ風、とでもいうようなダイナミックな踊りをするダンサーが多いです。
第1ヴァリエーションを踊ったチホミロワはジャンプがふわっと高くてキレがありました。
第2ヴァリエーションのトラザシヴィリは、手足が長くてプロポーション抜群でした。

コールドダンサーたちもみな美しくて、第3幕の貴族たちの衣装が、
スペインのエリザベス1世みたいな大きな白い襟飾りのついたものですが、
日本人だったら絶対これは似合わないというようなものが似合うこと。

バジルを踊ったラントラートフは、回転技、ジャンプもしなやかで
大きな拍手をもらっていました。
マーシャとの演技もラブラブ〜で、もしや私生活でもこの二人???
と思うぐらいでした。


ぴかぴか(新しい)


posted by haru at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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