2014年12月07日

2014年ボリショイバレエ「ドン・キホーテ」アレクサンドロワ&ラントラートフ

2014年12月6日(土)12:30 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア:マリーヤ・アレクサンドロワ
バジル:ウラディスラフ・ラントラートフ
ファニータ・ピッキリア:アンナ・レベツカヤ、ヤニーナ・パリエンコ
エスパーダ:ルスラン・スクヴォルツォフ
街の踊り子:アンジェリーナ・カルポワ
メルセデス:クリスティーナ・カラショーワ
ジプシーの踊り:アンナ・バルコワ
森の精の女王:アンナ・ニクーリナ
キューピッド:ユリア・ルンキナ
第1ヴァリエーション:アンナ・チホミロワ
第2ヴァリエーション:アナ・トラザシヴィリ

マリーナ・アレクサンドロワというバレリーナは、なんという人なんでしょう!!
突き刺すようなポワント、ダイナミックなステップと跳躍、
軸がしっかりしていて脚も高くあがるし、踊りが大きい!
表情もキュートだし、明るいオーラで場を満たす。
そして、舞台の上でその人物になりきって生きる、ということだけではなく、
彼女の伝えたいことが、まるでテレパシーのように会場全体に伝わってきました。

第1幕のパ・ド・ドゥ。
真っ赤な衣装の彼女が、ラントラートフのサポートで踊る、
それは恋人同士の幸福にあふれたもので、
とても楽しい場面なのですが、そこで私はマーシャが
「怪我をしてつらい時間があったけれど、
こうして舞台に戻ってきて、私の大好きな日本の観客の皆さんに、
私の踊りを見てもらえて、本当に嬉しい、幸せ!
この喜びをみなさんに伝えたい」
と心で叫んでいるように感じて、思わず涙が出てきました。
涙するような場面じゃないのに、不思議…

2013年夏のロンドン公演のバヤデールで、ラントラートフとぶつかってアキレス腱損傷、
復帰には半年以上かかったでしょうし、リハビリも大変だったでしょう。
そういうことを知っている私だから、マーシャの心の声が聞こえたのかもしれないけれど、
でもマーシャが大怪我をしたと知らない人でも、あのマーシャの
「この喜びをみんなに伝えたい」というテレパシーは絶対伝わっています。

だからか、終了時のカーテンコールはすごい熱狂で、最後の方は1階はオールスタンディング。
何度もカーテンからマーシャとウラドが出てきて、いろんなお辞儀やユーモアでサービスしてくれた。
マーシャは上階を指差して手を振ってくれて、もちろん私も手をいっぱい振って。
「こんな素敵な舞台を見せてくれてありがとう!!おかえりマーシャ!!」

思えば私がマリーヤ・アレクサンドロワを初めて見たのは、2005年ボリショイバレエ来日公演のバヤデール。
ニキヤがザハロワ、ソロルがツィスカリーゼ、ガムザッティがマーシャという黄金トリオ。
ツィスカリーゼが面白すぎて、ニキヤが美しすぎて、ガムザが高貴で、楽しくて素晴らしすぎて、
今でも強く記憶に残っていて、その記憶を上書きしたくないので、今回のバヤデールは行かなかったほど。

その後ガラでもマーシャを見たけれど、あのころは、顔は昔のエリザベス女王みたいだし、
体型は大きくて少しごついし、貫禄ありすぎて、好みのバレリーナではないなぁ、と思っていました。
妖精さんみたいなみかけで愛らしい系で、でもパワフルなバレリーナが好きなので。
でも、マーシャの気さくで愛嬌のある性格などを知っていって、だいぶ親近感が沸いてきたし、
あのダイナミックでスカッとする大きな踊りは、キトリにはぴったりだし、
YOUTUBEで、居酒屋のシーンの飛び込みの大胆さを見たりしていくうちに、
絶対キトリを見たい、と思うようになりました。

今回はその望みがかない、マーシャだけでなく、ソリスト陣のレベルの高さにもうならされました。
特にキャラクターダンサーがさすがですね。
このドンキって、新国立のヴァージョンとほぼ同じなのですが、
新国立だと眠くなる「ギターの踊り」もすごい美女が踊って迫力だし、
街の踊り子のカルボワ、大人っぽくて美しくて、エスパーダへバラの花でくすぐって、
色仕掛けという言葉がぴったりぐらいななまめかしさ。

ボリショイ風、とでもいうようなダイナミックな踊りをするダンサーが多いです。
第1ヴァリエーションを踊ったチホミロワはジャンプがふわっと高くてキレがありました。
第2ヴァリエーションのトラザシヴィリは、手足が長くてプロポーション抜群でした。

コールドダンサーたちもみな美しくて、第3幕の貴族たちの衣装が、
スペインのエリザベス1世みたいな大きな白い襟飾りのついたものですが、
日本人だったら絶対これは似合わないというようなものが似合うこと。

バジルを踊ったラントラートフは、回転技、ジャンプもしなやかで
大きな拍手をもらっていました。
マーシャとの演技もラブラブ〜で、もしや私生活でもこの二人???
と思うぐらいでした。


ぴかぴか(新しい)


posted by haru at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする