2015年08月20日

横浜バレエフェスティバル

2015年8月19日(水)6:30PM 神奈川県民ホール
<第1部>フレッシャーズガラ
佐藤健作による和太鼓演奏とオープニング

大太鼓の演奏の後、出演者が次々とスポットライトに浮き上がり、さわりを踊るオープニングがしゃれている。

「眠りの森の美女」第3幕よりオーロラ姫のヴァリエーション
 川本真寧(横浜バレエフェスティバル2015出演者オーディション第1位)

小学3年生ぐらいなのかな、ちっちゃい。筋肉がまだついていないから、ポーズのキープはできないようだけど、しっかり踊っていました。バレリーナとしてはまったく未知数だけど頑張って欲しい。

「コッペリア」第3幕よりフランツのヴァリエーション
 五十嵐脩(横浜バレエフェスティバル2015出演者オーディション第2位、芸術監督・スーパーバイザー賞)

小学校5年生ぐらい?とっても上手で、ピルエットの軸もまっすぐ。このまますくすく育って欲しい。

「タリスマン」よりニリチのヴァリエーション
 永久メイ(2013年YAGPファイナル ゴールドメダル1位)

手足長くてスタイルがいいし、かわいいしうますぎる。牧阿佐美先生が好きそうな感じ。


「コッペリア」第3幕よりスワニルダのヴァリエーション(ABTバリシニコフ版)
 相原舞(アメリカンバレエシアター)

天下のABTで踊っているのだから、フレッシャーズ枠よりプロフェッショナル枠だろう、という気もしますが…。少し地味で華はまだないけれど、踊り達者で、ここまでの全員上手すぎて、日本のクラシックバレエのレベルの高さをあらためて感じます。

「サタネラ」よりパ・ド・ドゥ
 畑戸利江子(2013年モスクワ国際バレエコンクール銅賞)
 二山治雄(2014年ローザンヌ国際バレエコンクール第1位)

生ニ山君を観たかったんです!ゴムまりのような柔らかい筋肉と、瞬間にパッと開脚(時には200度)する身体能力の特異性は目を見張るものがあります。振付けもそこを強調するようにアレンジしてあるし。でもまだ体が成長しきっていない感じで、もっと手足が長くなれば無敵なんですけど。体の柔らかさのせいか、男性らしさを感じません。あと2,3年で身体がどう変化するかに今後の方向性がかかっていると思います。

畑戸さんは、奥ゆかしさと可憐さとしっかりした技術を持ったバレリーナ。このままうまく行けば都さんみたいになれるかもと思わせるポテンシャルがあります。そういう意味では、未知な部分の多いニ山君より有望かもしれない。ヴァリエーションが見事でした。

<第2部>ワールドプレミアム1

「horizontal episode」オセローより(振付:平山素子)
平山素子(ダンサー・振付家)
久保紘一(NBAバレエ団芸術監督、元コロラドバレエ団プリンシパル)
宮河愛一郎(元Noism団員)

最初に舞台上に大きな白い紙が置いてあって、それを上に吊あげてからダンサーが踊る。
男性二人の衣装が黒で照明が暗めで、みづらく、踊りの意味もまったくわからなかった。

「アルトロ・カントT」よりパ・ド・ドゥ(振付:ジャン=クリストフ・マイヨー)
 小池ミモザ(モンテカルロバレエ団プリンシパル)
 加藤三希央(2014年ローザンヌバレエコンクール第6位、モンテカルロバレエ団)

ミモザさんがズボンで加藤さんがスカートで、手のひらで相手を操るみたいな振付けが面白かった。

「ソワレ・ド・バレエ」(振付:深川秀夫)

米沢唯(新国立劇場バレエ団プリンシパル)
奥村康祐(新国立劇場バレエ団ファースト・ソリスト)

本日一番印象に残った演目でした。この作品は初めてみましたが、関西のバレエ団では何度か上演されているらしく、唯さんのたっての希望で踊ることになったそうです。
クラシックのパ・ド・ドゥ形式ながら、複雑な方向変換や凝った回転技などがテンコ盛りで、ダンサーにとってはかなりチャレンジングな演目だと思いますが、それを完璧に、3回転フェッテなども織り込みながらさらっときちっとキメて踊る唯さんのパワーとオーラにやられました!!
背景に満天の星空と、グレーがかった紫のチュチュも美しい。音楽がちょい地味ですけど、また唯さんで観たい!
奥村さんも、ダブルピルエットに続いてダブル・ザンレールの連続という、サラファーノフの得意技を、きれいに5番に入れながら魅せてくれました。
このお二人を日本代表として世界バレエフェスティバルに出したかった!!

「新作(題名未定)」(振付:JAPON dance project )

青木尚哉(ダンサー、振付家)
児玉北斗(スウェーデン王立バレエ ファースト・ソリスト)
柳本雅寛(ダンサー、+81主催)

トレイントレインではじまり、舞台をランニングしながら踊りをしていた柳本さんが、突然児玉さんに「フライングボディーアタック」をされたと怒りだして、アドリブのセリフあり、唯さんや奥村さんなど、それまでの出演者が出てきて一緒にランニングしたり、そこで唯さんがちょっとアラベスクするのがまた素敵だったり…コンテンポラリーダンスかと思ったらお笑いみたいで、すごく楽しかった。

<第3部>ワールドプレミアム2

「半獣」牧神の午後よりパ・ド・ドゥ(振付:遠藤康行)

小池ミモザ(モンテカルロバレエ団プリンシパル)
遠藤康行(フランス国立マルセイユ・バレエ団ソリスト、振付家)

色々な工夫があり、まったく飽きさせなく、美しい作品でした。最初は二人羽織で、腰のベルトで繋がっているので、ベルトを支えに極端に傾いたバランスなどもできる。ゆるくベルトをしているようで、前後左右になってもうまくパ・ド・ドゥができる。しかしいわばシャム双生児のような不自由な動きが続いてフラストレーションが溜まってきたところで、繋がりを切ってミモザさんが白い幕の後ろへはける。また前に出てきて二人で自由に踊り、その後遠藤さんが幕の後ろへ行って、奥から当たった照明で遠藤さんの影とミモザさんが踊る。今度はこの白い幕を使って、衝撃的に水の上のような波紋を作った。いくつかの波紋がとても美しかった。素晴らしい作品でした。

「ジゼル」第2幕よりパ・ド・ドゥ
高田茜(ロイヤルバレエ団ファーストソリスト)
高岸直樹(元東京バレエ団プリンシパル)

茜さんを観たかったんです。茜さんは抒情的な雰囲気がウィリーになったジゼルらしく、でもジャンプやアントルシャが高くて、リフトはふわふわとしていて、まるで宙を浮いているよう。高岸さんも上手なんでしょう。その高岸さんは、もう踊れないのかと思っていました。実際、ザンレールの最後が流れて誤魔化したりしていたけれど、ジゼルに対する熱い思いの演技は良かったです。茜ジゼル全幕はぜひ観たいです。

「眠りの森の美女」よりパ・ド・ドゥ(振付:マッツ・エック)
湯浅永麻(ネザーランド・ダンス・シアター)
Bastian Zorzetto(ネザーランド・ダンス・シアター)

最初黒い袋に入ったオーロラを引きずってくる意外な展開。振り付けはあのエック風。面白かったし、二人のダンサーも動きのキレが良かったけれど、エックはジゼルだろうがロミジュリだろうが、同じような振付なんだろうな、と思いました。

「海賊」第2幕よりメドーラ、アリ、コンラッドのパ・ド・トロワ
小野絢子(新国立劇場バレエ団プリンシパル)
八幡顕光(新国立劇場バレエ団プリンシパル)
加藤三希央(2014年ローザンヌバレエコンクール第6位、モンテカルロバレエ団)

アリが八幡さん、コンラッドが加藤さん。男性二人が均等に踊るようになっていて、ヴァリエーションもそれぞれありました。小野さんはキッラキラ。テクニックは唯さんの方が上ですが、この華やかさと、フェッテで危なくなっても巧くごまかす安定感はプリマの貫禄。
八幡さんも加藤さんもテクニシャンなので技の応酬で面白かった。

フィナーレ
太鼓の演奏に合わせて、全員が出てきて、また各々の踊りを踊りながらのフィナーレ。太鼓とバレエって合わないけれども、まあ無理やりですね(笑)

盛りだくさんで楽しい公演、主催者、企画したスタッフの思い入れと工夫が感じられたのが良かったです。
お客の入りも8割以上は入っていたようで、新聞などのマスメディアで宣伝はしなくても、スタッフの努力でチケットがはけるという事の証明になりました。
収支決算がどうなっているのか心配ですが、来年も続けて欲しいです。

ぴかぴか(新しい)
posted by haru at 08:43| Comment(0) | TrackBack(0) | Kバレエ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする