2016年01月12日

Kバレエ「白鳥の湖」in Cinema

2016年1月12日(火)13:00 ユナイテッドシネマ平塚

オデット/オディール 中村祥子
ジークフリード 遅沢佑介
ベンノ 井澤諒
ロットバルト スチュアート・キャシディ
パ・ド・トロワ 神戸里奈 佐々部佳代 池本祥真
王妃 西成雅衣

2015年11月1日マチネの録画

Kバレエの白鳥は何度も観ていますが、このシネマ版は大変見ごたえがありました。
中村祥子さんが素晴らしい!
第2幕の白鳥のシーン、ひとつひとつの動きに意味があり、オデットの心情が伝わってくる。
ずっと鳥肌が立っていました。
祥子さんの白鳥は、2005年頃、スチュワート・キャシディの王子でオデットだけ踊った時、2009年頃オデットオディールを踊った時(王子は忘れたけれど、たぶん宮尾さん?)と観ましたが、今回がいままでで一番良かったです。
特に白鳥が深化を遂げていました。
祥子さんはその間、結婚をし、子供を産んで復帰し、本拠地を日本に移しています。
子供を産んで第1線に復帰してバンバン主役を踊っているプリマは、いまの日本では祥子さんぐらいでしょう。

はっきり言ってテクニックは以前の方がすごかったと思う所もあります。
特に黒鳥のフェッテ、以前は最初から最後まで全部ダブルで回っていました。
今回は、前半はダブル連続で後半はシングルーダブルとなっていました。
でも、そんなことは気にならないくらい、今の祥子さんは表現力とテクニックが円熟期に入って最高の状態にあると思います。
中村祥子を観るなら、今でしょう!
というわけで、祥子さんを日本に呼んでくれた熊川さんに感謝しつつ、これからは積極的に中村祥子さんの出るKバレエを観ようかと思っています。(熊川さん出演時のチケットよりも5000円安いし。)

王子役の遅沢さん。登場シーンで、あれ、この人って、こんなにスタイル良かったかしら?とあらためて感じました。太ももが発達しすぎてなくてすらっとしていて美しいスタイルです。
遅沢さんは、Kバレエでかつて主役をはった男性達が次々と退団していく中、長身のプリンシパルとして、熊川さんが(身長の釣り合いの点から)相手役になれないプリマの対応や、団のかなめとして、使われすぎていて、怪我でもしやしないかとヒヤヒヤしております。
今やKバレエの大看板である中村祥子の相手としては、宮尾王子では物足りないので、やはり踊りの上手な遅沢王子にガンバってもらうしかない。しかし遅沢さんもいつまでも踊っていられるのだろうか?という心配をしてます。

Kバレエの男性陣は踊りの上手な子が多くて、井澤さんや池本さんを筆頭にレベル高いです。
けれども身長のある男子は少ない。
高身長で見た目が一番良いのは栗山さん。王子に抜擢されたし、これから精進してください。

その他、気がついた点をいくつか書きます。
王妃役の西成さん、新国立劇場バレエ研修所出身ですが、バヤデールのアイヤとか王妃とか、キャラクター系に行くとは思わなかったけれども、すごく美しい王妃で見栄えが抜群でした!!

パ・ド・トロワの神戸さんが素晴らしかった。軽やかで愛らしくて。退団なさったそうで残念です。

チャルダッシュのリードをやっていた白石さん。日本人には珍しい程の色っぽさをお持ちです。
それを発揮したチャルダッシュ、とても良かったです。
退屈になりがちなキャラクターダンスをゴージャスに味付けしてくれました。

白鳥のコールドにいても、スタイル、特に首の長さが美しい山田蘭さん。
新国立劇場バレエ研修所時代から見ているので、もうそろそろ昇格するといいと思っています。

Kバレエの白鳥の湖は、何年か前の改訂で、第1幕の王子のソロをカットして、王子が本格的に踊るのは第3幕の黒鳥のヴァリエーションのとこだけという、王子のセーブ運転モードヴァージョンになっています。(熊川さんが踊ることを考えてでしょうが)
かわりに男性で一番派手に踊るのがベンノ。第1幕で以前家庭教師が踊っていたところもベンノが踊りますし、第3幕の冒頭でも大変難しいソロがあります。
今回ベンノを踊った井澤さんは、大変見事に踊りこなしていました。

全4幕を映画だとノンストップで約2時間半で上演します。
とても濃密な作品ですので、途中で10分ぐらい休憩が欲しくなりました。







posted by haru at 18:24| Comment(0) | TrackBack(0) | Kバレエ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ニューイヤーバレエ@新国立劇場

2016年1月9日(土)18:00 オペラパレス
新年初バレエを観てきました。観客層は、いつもと違ってシニア男性が多かったです。
振付指導のパトリシア・ニアリーさんが黒スパンコールのゴージャスなミニドレスで近くに座っていました。
アラ還だと思われますが、若々しい!

第1部 
「セレナーデ」
前半にジャンプをたくさん飛ぶロシアンガールは細田千晶さん、遅刻する女性は寺田亜沙子さん、男性は菅野さん、男性を奪っていく女性は本島美和さん。
幕が開き、コールドが薄白色のクラシックチュチュを着てただずんでいるだけで、まるで絵画のような静謐な美しさ。ダンサー達はみなスタイルが良くて、軽やかにフォーメーションを変えていく。
日本人ダンサーだと外人のような肉感的な押し出しが薄いので、あくのない澄み切ったスープか、マイナスイオンたっぷりのミネラル・ウォーターのような味わい。
特に細田さんの透明感と、控えめなアクセントとして効いていたのが、寺田さんの大人の女性っぽい誘うような表情でした。
細田さんの軽やかさをみると、ラ・シルフィードで主役を踊るのも納得だし、きっといいだろうなあと思います。寺田さんも、こんな味わいのある表現ができる成熟したダンサーにいつの間にかなっていだんだなぁと感慨深く感じました。

第2部 
「フォリア」
貝川さん振付のコンテ。照明が暗くて、衣装が黒で、スタイリッシュさを目指しているのかと思えば、
そうでもなく、どこかしらナチョ風でもある。

「パリの炎」八幡顕光&柴山紗帆
八幡さんならもっと超絶技巧を繰り出すかと期待しておりましたが、やや控えめでした。柴山さんは達者に踊っていたけれども、八幡さんの相手としてふさわしいかどうか…。もっとキュートなダンサーはいないのか…。この演目は小野絢子さんと踊って欲しかったというのが本音です。

「海賊」木村優里&井澤駿
木村さん目当てで、この日のチケットを取りました。見目麗しい美男美女のペアで眼福でありました。
優里さんは、コンクールなどで踊りなれているのか、ベテランのような落ち着きっぷり。
コンクールぐせとでも言うのか、アラベスクやアティチュードのポーズが、脚を高くあげた一種類の「ポイント」に、形状記憶のように常にはまるように踊っているのは、どういうものか…。
なにか、そのポイントにいくまでの情緒とかニュアンスとかないのか?
白鳥の湖でのルースカヤの方が、もっと自分で踊り方を工夫して考えていたように思います。
コンクールか発表会のような空気を感じた観客もいるのもムリはありません。
それでもコーダのフェッテは4回転から入って、1-1-3の連続技。位置もそれほどずれず。
回転の天才??

「タランテラ」米沢唯&奥村康祐
速いテンポで常に動きまわっている、この難しい演目を、唯さんは音ぴったりに
ユーモラスな表情で魅せてくれました。
やっぱりプリンシパルは違う!!と思わず笑顔になるような魅力たっぷり。
細かく動いていても、ひとつひとつの動きが端正なのですよ。
そこが米沢唯たるゆえん。
そして全然息も乱れない。
奥村さんもチャーミングだったけれども、こちらは最後の方はもういっぱいいっぱいな感じ。
最高に楽しかった!!いいもの見せてもらいました!!

第3部 
「ライモンダ」第3幕 小野絢子&福岡雄大
久しぶりのライモンダ上演です。
昔(2007年~2009年ごろ)は、男性陣のカトルで、トゥール・ザン・レールするところが全滅状態で、あちゃー!!でしたが、今はだいぶレベルがあがってきていますね。
パ・ド・ドゥで主役と後ろの組がまったく同じ振りをするところ、以前は肩上リフトで女性を持ちあげられなかった人がいたりしたのですが、今回はとてもきれいに決まっていました。
小野絢子さんは、後のコールドの人たちに比べ、スタイルの点では小さいけれども、圧倒的なオーラを醸し出していて、一目でこの人が姫だって分かります。
ゴージャスでラストを締めるにふさわしい演目でした。

ところで、「セレナーデ」と「ライモンダ」は、今から7,8年前ぐらいの、私が一番新国立バレエにはまっていた時期に上演されていて、今回はとても良い公演だったとは思いますが、すっかり「昔は良かった…(遠い目)」モードになってしまいました。
寺島ひろみさんのライモンダや、日替わりでロシアンガールをひろみさんとまゆみさんが踊った時のセレナーデの凄烈な感動は今でも忘れられません。
本当にバレエダンサーの旬の時期は短い。そしてその時に素晴らしい舞台を観ることができたのは、とても贅沢だったし、今でも宝石のように心の糧になっていると改めて感じました。



posted by haru at 17:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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