2016年04月01日

パレエ・プリンセス

2016年3月31日(木)18:30 新宿文化センター
オーロラ姫(眠れる森の美女):米沢唯(新国立劇場バレエ団プリンシパル)
白雪姫:木村優里(新国立劇場バレエ団ソリスト)
シンデレラ:池田理沙子(バレエスタジオDUO)
王子(シンデレラ):橋本直樹
王子(眠れる森の美女):浅田良和
リラの精(眠れる森の美女):長田佳世(新国立劇場バレエ団プリンシパル)
ヴィラン:高岸直樹
義姉(シンデレラ):樋口みのり(谷桃子バレエ団) / 義姉(シンデレラ):樋口ゆり  
宝石(眠れる森の美女):副智美 / 宝石(眠れる森の美女):田中絵美(谷桃子バレエ団)
白い猫(眠れる森の美女):松本佳織(東京シティ・バレエ団) / 赤ずきん(眠れる森の美女):塩谷綾菜(アートバレエ難波津)
フロリナ姫(眠れる森の美女):五十嵐愛梨(山本禮子バレエ団)
宝石(眠れる森の美女):西野隼人 / 狼(眠れる森の美女):小山憲(バレエスタジオHORIUCHI)
長靴をはいた猫(眠れる森の美女):荒井成也(井上バレエ団)
道化(シンデレラ):田村幸弘(バレエスタジオDUO)
ブルーバード(眠れる森の美女):二山治雄(白鳥バレエ学園)

三大プリンセス物語をくっつけちゃったバレエ少女向け公演。
幕があくと、少女(10歳前後)たちのレッスン風景で、親たちが迎えに来て、一人取り残された少女が童話を読みだすと、その世界がバレエで展開するという趣向。

最初は「白雪姫」
小人の踊りの後に小屋から出てきたのは、シルフィード!!!
でなく白雪姫なのね、あ〜びっくりした。お話が変わったのかと思った。
でも頭に付けた花かざりといい、キラキラした白い衣装といい、どうしても私には白雪姫(ディズニー)よりもシルフィードにしか見えなかった。
ということはさておき、木村優里さんは、柔らかいアームの動きがきれいで、目を惹きつけられました。
一流プリマのような堂々とした雰囲気があるんですよね。小さいころから数々のコンクールに上位入賞し、新国立劇場でもソロばかり踊ってるわけだけど、それにしてもダンサーとしてはまだ駆け出しなのにこの強心臓。
そこへ絶世の高岸美女(白雪姫の継母)登場。ガタイも大きいけれど、踊りも演技も大きい。舞台の半分ぐらい専有しているような存在感がハンパない。

白雪姫が毒リンゴを食べてエンド。
また少女が現れ、今度はシンデレラの絵本を読む。

ボロ服のシンデレラが義姉たちにいじめられて、すぐに舞踏会の場面。ここではコールドも登場。
橋本王子が素敵に登場してソロを踊って、義姉や継母にからまれそうなところを道化が救う。
しばらくしてシンデレラが登場。王子と踊る。
12時になって子供たちが登場して時計の精の踊り。これはなかなか良かった。
ガラスの靴を落として王子が拾うところでエンド。
第1幕終わり。
第2幕はほぼオーロラ第3幕。
高岸カラボス(美女!)が現れ、リラと王子がカラボスを倒す。
オーロラに口づけして目覚めたら、さっさと結婚式のシーン。
リラのヴァリ、宝石、白い猫、青い鳥、赤ずきん、グランパ。

眠ってしまったバレエ少女をママがお迎えに来てエンド。
フィナーレに、チラシの萩尾画伯の絵と同じような衣装、ポーズのプリンセス。

思いっきりいいとこどりの演出で、子供も退屈する暇なくて良かったと思います。

高岸さん、濃い顔だちの方ですが、あれほど女装が美しいとは!!悪役三連続お見事でした。

プリンセスたちは、白雪姫の木村さんは華やか、シンデレラの池田さんはかわいい、オーロラの米沢さんは端正でした。

王子の橋本さんと浅田さんは、少女たちが「キャ〜〜」というようなアイドルタイプではないけれど、プロの王子としてそつなくまとめておりました。でもご両人がKバレエで輝いていた時代を観ていた者としては、何か物足りない。それはやはり、団員の競争のなかでの切磋琢磨とか、熊川ディレクターの厳しい目を意識する緊張感とか、そういったものなんでしょうか。

男性ダンサーは、有名バレエ団に在籍してある程度立つと、生活の為なのかフリーになる方が多いですが、フリーランスだと先生からの指導が団員のようには受けられないだろうし、よっぽど自分の目標が高くなければ、主に技術面で上に行くのは難しい。

一流バレエ団でプリンシパルとして踊っている長田さんや米沢さんは、プロフェッショナルとして、そのただずまいからして違っています。まず、脚の筋肉が、無駄のない美しいラインをしています。長田さんの脚なんかもう、ほれぼれします。とぎすまされている。プロってそういうもの。

その点、池田さんは、まだまだ舞台経験の足りない上手なアマチュアといった感じです。
小顔でバランスのいい体型だし、清水冨美加に似たかわいい顔立ちなので、これから精進して欲しいですが、正直言って、ソリスト入団しなくてもコールドからでいいと思いました。

ニ山治雄君は、出てきただけで拍手喝さいで人気があります。
彼の開脚はアクロバティックで、見ているだけで楽しいし、すがすがしい。
だけども、踊っている本人は笑顔が出なくて、あまり楽しそうじゃないのが気になります。高校卒業して調理師免許も取ったそうだけど、進路に悩んでいるのかしら?
彼は背が低いから、たとえば新国立バレエ団に入っても、王子ではなくて道化にキャスティングされてしまいそう。
そういう役も重要ではありますが、彼の素晴らしい素質を良い方向に育ててもっと開花させる道はないものかと思います。

フロリナを踊った五十嵐愛梨さん、小顔でかわいらしく、プロポーションも良く達者な踊りでとても良かったです。彼女のシンデレラでもよかったかも。

カーテンコールで並ぶと、木村さんは驚異の小顔で、首が長くて宇宙人みないに人間離れしたプロポーションですね。こんなスタイルのダンサーはめったにいないから、大原監督が引き立てたいのも分かります。

客席に中村祥子さんがいました。すらりとして大変美しく注目の的でした。
あたりを払うようなオーラがありました。
今私が観たいのは祥子さんの踊るプリンセスだなぁ、とついつい思ってしまいました。









posted by haru at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東京バレエ団「白鳥の湖」秋元&渡辺

2016年2月7日 2PM  東京文化会館

オデット/オディール:渡辺理恵
ジークフリート:秋元康臣
ロットバルト:森川茉央
道化:山本達史
パ・ド・カトル:吉川留衣、沖香菜子、原田祥博、入戸野伊織
アダージオ: 河谷まりあ

四羽の白鳥:安西くるみ、松倉真玲、中島理子、平松華子
三羽の白鳥:三雲友里加、崔美実、榊優美枝

花嫁候補:二瓶加奈子、政本絵美、崔美実、川淵瞳
四人の道化:海田一成、高橋慈生、中村瑛人、井福俊太郎
スペイン(ソリスト):伝田陽美
スペイン:安田峻介、吉田蓮、杉山優一、入戸野伊織
ナポリ(ソリスト):金子仁美
チャルダッシュ(ソリスト): 乾友子、矢島まい、松野乃知、古道貴大
マズルカ(ソリスト):奈良春夏、木村和夫

ブログに感想を書くのが遅れていましたが、期待値が高かったわりにそれほどでもなかったというのが正直なところです。
ブルメイステル版を持ってきて、モスクワ劇場バレエからユカリーシャが一着一着衣装を選んで借りてきて等々、大変力のこもった宣伝がなされていました。
確かに、この版を取り入れて良かったと思えることとして、第3幕のキャラクターダンスがみんなとても上手になっていた事です。このキャラクターダンスって日本人は振りをなぞるだけで、その血沸き肉踊る内側からのパッションみたいなエッセンスがなかなか表現できないのです。
だから、ロシアのバレエ団のキャラクターダンスは観ていて面白いけれど、日本のバレエ団のは退屈で、「早く終わって…」となります。
今回の第3幕は、その演出もあいまって、飽きさせないドラマが展開されてワクワクしました。マジックのようにあちこちからオディールがパッパッと現れて。大変面白かった3幕。

それに反して、1幕がつまらない。幕が開くと村人と王子がいて(王子の存在薄っ!)遊んでいると、王妃とお付きの女官たちが来て、歩いてばっかりいましたが、これは歩いて宮殿に行ったということなのか??…
村人たちがいるような外の広間で踊るにしてはパ・ド・カトルの方々の衣装がティアラ付きでフォーマルで場違いではと感じらましたし、慣れ親しんだ通常版の第1幕が私は好きです。妙技で魅せるパ・ド・トロワ。夕暮れが近付いてランタンを持って帰っていく村人たち…という。ブルメイステル版の第1幕は、音楽と振付があってなく、踊りも少なくて歩いているばっかりに感じられました。

第2幕は通常のイワノフ版だそうで、コールドはきれいでした。第4幕は、王子とオデットが結ばれない運命を嘆きながら踊る「ショパンのように」という曲がなかったのは残念です。

今回は秋元王子目当てでしたが、やはり踊りが本当に巧い。けれど演技の方は相変わらず大根だと思います。いえ、彼の場合は踊りですべて語れるダンサーだと思います。王子の踊りが少ないので、もっとガンガン踊らせてください。

どうせならユカリーシャさんが秋元王子の見せ場をふんだんに取り入れつつ、(そうすることで、東バの他の男子のクラック技術向上にも役立つ)、プルメイステル版の第3幕を頂戴しつつ、いいとこ取りで自分のオリジナルバージョンを作ってしまえば良かったのに、と思います。芸術監督として駆け出しだから、そこまでの権限はまだないのかもしれませんが、白鳥の湖はバレエ団のドル箱なのですから、ぜひお願いします。

渡辺理恵さんは、こんなにスタイル良かったでしたっけと思う位、腕や脚の長さが際立って大変に美しかったです。(魅せ方が上手になったのかな)オデットははまり役ですが、オディールは技術的に少し苦しい。フェッテのスピードがなくて迫力不足で盛り上がらない!!特にこの演劇的ヴァージョンでは、あのフェッテでガンガン攻めて王子のハートをノックアウトするのがポイントだというのに!!

道化の山本さんはとても達者でした!東京バレエに入団して正解でしたね。




posted by haru at 09:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする