2009年03月20日

「起承転々 怒っている人、集まれ!」佐々木忠次著

NBS(日本舞台芸術振興会)を設立した佐々木忠次さんが
1989年〜2008年にわたってNBSニュースに連載していたコラムを
一冊にまとめたものがこの本。

この20年の間にはバブルとその崩壊があり、
新国立劇場の建設があり、日本のオペラ・バレエ界の
勢力図もだいぶ変わってきたと思う。

佐々木さんが頑張って海外との繋がりを創り上げて
日本にオペラやバレエを呼んできたその道筋を、
バブル時代、カネにまかせて企業がドスドスと踏み荒らし、
アーティスト達の出演料を高騰させた。

本格的なオペラとバレエの牙城となるはずだった
日本の第2国立劇場は、一部の委員の意見が通って、
採算の取れない中途半端な座席数のハコになってしまった。

国立劇場と呼ぶならば、専属のオーケストラ、
専属の合唱団、そして専属のバレエ団も作るべき。
だけども、オーケストラはいまだにないし、
合唱団もバレエ団も1年契約のアーティストを
集めただけのもので、保険や年金などの保障はない。

…等々、佐々木さんは、この国のおそまつな文化施策に
これでもかこれでもかと怒りの鉄拳をふりあげています。

バレエのことについて言えば、私は新国立バレエのファンですが、
たしかに、あまりにもダンサーの待遇が不安定すぎます。


話に聞くところでは、新国立はひとつの舞台に立ってナンボの
出演料支払いをしているようです。
それだと、出演の少ない期間もあるわけだし、
プリンシパルになっても「教え」をやらなくちゃ生活できない。

やはり、国立と名乗るならば、月給制度にして、
パリ・オペラ座のように、年金をもらえるように制度を
きちんと整えて欲しいですね。
怪我をした時も、安心して休めるような保障制度も欲しいし。

予科生もできて、研修制度はどんどん拡大していく傾向がありますが、
その子たちが目ざす先が、不安定な職場ではね…

この間のローザンヌコンクールを見ても、
日本人ダンサーのレベルはすごく向上しています。
海外へ出なくても、日本でもきちんとプロとして生活してゆける、
そのお手本になるぐらいのシステムをぜひ整えてください!


ぴかぴか(新しい)







posted by haru at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | バレエ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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