2015年02月12日

東京バレエ団「眠れる森の美女」川島&岸本

2015年2月8日(日)2PM 東京文化会館
オーロラ姫 川島麻実子
デジレ王子 岸本秀雄
リラの精 三雲友里加
カラボス ウラジーミル・マラーホフ

マラーホフ版の眠りは、まさにマラーホフの「バレエ絵本」ですね。
彼の大好きな紫色とバラの洪水。
マラーホフの大好きなお菓子のパッケージみたいな妖精の衣装。
マカロンみたいな色使い。
初演の時には、猫ちゃんたちの衣装が、かわいい系ではなくて豹柄だったのでちょっと違和感がありましたが、考えてみたら豹柄もマラーホフが好きそうです。
マラーホフが、自分が好きなものだけを詰め込んで作ったこのヴァージョンを上演するのは、これからは東京バレエ団だけになるのでしょう。
マラーホフのいたベルリンでは、新芸術監督のナチョ・ドゥアトは自分の作った版を上演するだろうし。

王様とか貴族たちの衣装などは、体格が見劣る日本人では着こなせないと初演時に感じましたが、今回この作品を見ていて、これはこれで、なんだか生身の人間でなくてお人形たちが演じているような雰囲気が出て、面白いような気がしてきました。

思えば、初演時はマラーホフが王子でヴィシニョーワがオーロラ。
ただでさえ耽美すぎる美術と衣装に、さらに濃い二人で、もうお腹いっぱい。
その点、淡白な日本人が演じると、くどさが薄まって、ちょうど良い。

川島さんは、はかなさを感じさせるほど細くて、清潔感があって、初々しいオーロラでした。
テクニックもあるようで、ローズ・アダージオでは、王子の顔をにっこりと微笑んで見てから、手をアンオーに上げていました。この場面、表情が固くなるダンサーが多いですが、川島さんはそんなこともなく、あぶなげなくバランスを取っていました。
しっかりしたテクニックがあるのに、そんなことをひけらかすようなことはせず、ひとつひとつの踊りを丁寧に踊っているのがとても好感がもてましたし、必要以上に表情を作ったりしないところも良かったです。
初役だとはとても思えないほど、安定した踊りと演技で素晴らしかったです。

そして岸本王子!!
登場のシーンでの、びっくりするぐらい高い跳躍が美しい。
踊りの質がとても良いダンサーですね。
指の先までエレガントです。
男性ダンサーは、ジャンプをするときに力んでいるように見えることが多いけど、岸本さんはまったく力みなくふわっと跳躍します。特に王子のヴァリエーションでは、マラーホフ仕込なのか、猫のようにまったく着地音のしない、美しいジュッテでした。
すごいポテンシャルを感じます。これからどんな風に進化するのかとっても楽しみです。

妖精さんたちも、コールドもみんな揃っていていい出来だったと思います。
カナリアの精を踊った沖香菜子さんが、生き生きとしてかわいくて目を惹きました。
サファイアを踊った河谷まりあさんもかわいかった。
お二人のオーロラも見たいです。

ぴかぴか(新しい)

posted by haru at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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