2015年08月16日

第14回世界バレエフェスティバル ガラ

2015年8月16日(日)14:00 東京文化会館
■第1部■ 
「ドリーブ組曲」
リュドミラ・コノヴァロワ マチアス・エイマン

リュドミラはテクニックはあるけれど、上体が大きくてマチアスと似合わない。もっと愛らしいダンサーだったらよかったのに。あるいはソロの方が良かった。マチアスは90度づつ角度を変えるピルエットを披露。
この振付は角度を次々と変えたり、普通と逆方向に回ったり、マニア向けだけどあまり盛り上がらない。
男性ヴァリエーションは、コッぺリアのフランツの曲で伸びやか。いっそのこと、普通のコッぺリアでも良かったと思う。

「三人姉妹」
サラ・ラム ワディム・ムンタギロフ

前回、この演目を観たのが熊川哲也氏で、寸づまりの兵隊人形みたいな体型だったけど、その時と比べて、ワディムの脚の長いことにびっくり!ロングブーツを履いても、まだ脚が長く見える。軍服が似合うし、超絶技巧もさらっと踊ってしまうのね。ラムも古典よりも美しかった。
 
「雨」
ヤーナ・サレンコ ダニール・シムキン
以前のバレフェスでも観たような記憶がありますが、裸同然のような衣装でのコンテですが、シムキンの身体、筋肉がそれはバランスがとれていて美しく見惚れました。その身体が空中をしなやかにコントロールしていく様も、いつまでもみていたいような野生の動物のようでした。サレンコの体もきれいでした。

「椿姫」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
マリア・アイシュヴァルト アレクサンドル・リアブコ
リアブコの嬉しそうな表情は恋に燃えあがるアルマンそのもの。意外性を持った緩急のある踊りは、はっとさせられる。アイシュバルトが、アルマンの求めに応えようと心を決めて、でもやはり逡巡して…という揺れ動きがよく伝わってきて涙がでそうになった。熱演。

■第2部■ 
「ヌアージュ」
ディアナ・ヴィシニョワ マルセロ・ゴメス
ゴメスがふわっと、まったく重さを感じさせずにヴィシをリフトしたのでびっくりした。あんなリフトができるとはゴメスがすごいのか、リフトされるヴィシがすごいのか、たぶん両方でしょうが。

「カルメン組曲」
ヴィエングセイ・ヴァルデス ダニーラ・コルスンツェフ
場末のストリッパーのようなビラビラした衣装のヴァルデスと、深緑色の上着で、まったくかみ合わない衣装の二人。ヴァルデスは意外と脚も上がらず、つまらない。ダニーラは脚が長すぎて、本当に王子体型で素敵。人の良さがにじみ出てくるような踊り。

「ル・パルク」
イザベル・ゲラン マニュエル・ルグリ
ゲランさんは痩せすぎじゃないのかなぁ。ふくらはぎの筋肉が丸見えでまるで拒食症の少女みたい。でも冒頭の両手を口に入れてから、ゆっくりと体をなぞって下腹部までおろす振りつけは、たまらなくエロティックに感じた。大人のル・パルク。

「さすらう若者の歌」
オスカー・シャコン フリーデマン・フォーゲル
フォーゲルも脚が長くて美しい体型で眼福です。きれいだったけど、長すぎて眠くなりました。

■第3部■ 
「ウロボロス」
振付:大石裕香
シルヴィア・アッツォーニ アレクサンドル・リアブコ
最初はスタイリッシュな黒とベージュの仮面舞踏会風衣装で人形振りをする二人。その後、仮面を取ってからは自由に踊るけれど、意味は良く分からなかったけれど、二人のコンビネーションと音楽に対する緩急の付け方が素晴らしい。

「白鳥の湖」より "黒鳥のパ・ド・ドゥ"
マリーヤ・アレクサンドロワ ウラディスラフ・ラントラートフ
マーシャは黒鳥の衣装だとかなりごっつく見えてしまうのがちょっと残念。オディールに徹していて笑顔でなく割と無表情。ボリショイらしい大きな踊りで、観ているとスカッとするのは私の好きな所。無理やりサポートピルエット回数多く回しているようだったけど、盛り上げようとしてのこと。コーダのフェッテは、最初の方はダブルを入れる時に両手を上に上げていた。後半はシングルだけどもきれいに回っていた。
カーテンコールでも王子を翻弄するオディールを演じてくれて、観客大喜び。この二人は本当に舞台を心から楽しんでいるということが伝わってくる。

「ハムレット」
振付:ジョン・ノイマイヤー
アンナ・ラウデール エドウィン・レヴァツォフ
現代風に読み換えたハムレットなのか、どういう場面が良く分からないが、小花柄の水色のワンピースを着たアンナと、学生風の衣装のレヴァツォフ。アンナは脚の形や体型が美しく、身体能力が高くて良いダンサーだと思うけれど、レヴァツォフは目つきがなんかいっちゃってる感じの印象がぬぐえない。
 
「シェエラザード」
上野水香 イーゴリ・ゼレンスキー
ああもう。水香さんは頑張っていたのですが、まったくもって「色気」というものがないので、ゼレンスキーの無駄使いとなってしまいました。水香さんは身体能力は高いし、すごく反るし、でも、色気って、そういうものじゃないのですよ。くねくねして、反ればいいってもんじゃない。それがまったくわかってないというか。もともと備わっていないというか。ここはぜひロパートキナに踊って欲しかったです。それから、水香さんはポワントでなくバレエシューズだったのですが、甲があまりに不自然に出ていたので、甲パットでも入れているのかとオペラグラスで凝視してしまいました。

「ヴォヤージュ」
ウラジーミル・マラーホフ
マラーホフさんも、一時より体型を戻して、でもなんかぜい肉があるようには見えないのだけれども、胴が太くなったのは、もしかして内臓脂肪があるのかと思ったりして。ヴォヤージュって、ベルリンを追い出され、東バでしばし休憩してダイエットして(日本食ダイエットか?)、この後いったいどこへ行くのでしょう。

■第4部■ 
「ジゼル」
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー
コジョカルは今や踊りのテクニックと表現力の頂点にある素晴らしい状態です。幽玄で、ふんわりとしていて、悲しみと慈愛に満ちたジゼルでした。コボーは、ここまでで出演している美丈夫ダンサー達に比べるとスタイルが悪いし、コジョカルの相手としては物足りないですが、さすがリフトのタイミングはばっちりでした。ヴァリエーションは踊らない方が良かったかも。

「タンゴ」
振付:ニコライ・アンドロソフ /音楽:アストル・ピアソラ
ウリヤーナ・ロパートキナ  
ここでこう来るか!!とびっくりのロパ様。もうファニーガラに突入か?それもとびっきり上出来の??
黒いスーツとハットでジャズっぽい踊り。宝塚の男役を千倍カッコ良くした感じですが、ピルエットのキレもシェネのキレも凄く、脚が長すぎて、もう最高です!

「椿姫」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
オレリー・デュポン/エルヴェ・モロー
この美しい二人が、美しい音楽で踊るのを観るのは、まるで夢の中にいるようです。


「ドン・キホーテ」
ヤーナ・サレンコ スティーヴン・マックレー
白い華やかなお揃いの衣装で、世界バレフェスの締めくくりにふさわしい、華やかで、超絶技巧にあふれ、でも端正さを失わない素晴らしいパフォーマンスでした。
マックレーは、あえて飛びあがらない回転技や、途中でジャンプする回転技や、空中開脚やら、めったに観られないような技を見せてくれましたし、サレンコはビクとも動かないアラベスクバランス、トリプルの入ったきれいなフェッテなどお祭りも盛り上げてくれました。

そして、NBSの高橋さんが現れて、第5部の案内をして、第5部のプログラムが幕に映し出され、ファニーガラが始まりました。

「カルメン組曲よりエスカミーリョのソロ」
ヴァルデスがポワントで踊りました。

「瀕死の白鳥」
ダニーラがポワントで踊りました。ポワント使いはいまいち。わざとかもしれませんが。
最後の方にロープをひっぱると、カートの上に指揮者のオブジャニコフさんが天使の羽根をつけて、ハープを弾く恰好で出てきました。

「お嬢さんとならず者」
Aプロの演目のパクリ。ラントラートフがお嬢さん(ポワント上手!)でならず者がマーシャ。芸達者の二人なので笑わせてくれました。

「こうもり」
Bプロの演目のパクリ。マラーホフが奥様で、ビスチェ姿に変身してポワント披露(上手!)
男性役はアイシュバルトとリュドミラ。ヴィシニョーワもちょっと出てくる。

「四羽の白鳥」×2
シムキン、レヴァツォフ、シャコン、マチアス、フォーゲル、マックレー、リアブコ、エルヴェ
シムキンのみピカチュウの着ぐるみ。

「眠りの森の美女」オーロラの誕生日
ローズアダージォの前半部分をゴメスがポワントで(上手!)
途中でヴィシもちょっと出てくる。王子役はサレンコとアッツォーニ。

ファニーガラは前回の居酒屋「間呑」と比べると、ちょっと工夫が足りない感じだけども、この暑い中、考えてやってくれるダンサー達、御苦労様、ありがとう!!

今回の世界バレエフェスティバルは、全幕ドンキとAプロ、ガラと観ましたが、
とっても充実していて楽しかったです。もう終わってしまったのね、寂しい!!

ぴかぴか(新しい)


posted by haru at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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