2016年08月03日

オールスターガラBプロ最終日

2016年7月27日(水)18:30 東京文化会館

「ラプソディ」(振付:F.アシュトン) 
アレッサンドラ・フェリ
エルマン・コルネホ
[ピアノ:中野翔太]
「白鳥の湖」より第2幕アダージォ(振付:M.プティパ) 
ニーナ・アナニアシヴィリ
マルセロ・ゴメス
「Fragments of one's Biography」より(振付(振付:F.アシュトン) 
ジリアン・マーフィー
マチアス・エイマン
「ジゼル」(振付:M.プティパ) 
スヴェトラーナ・ザハーロワ
ミハイル・ロブーヒン
「リーズの結婚」(振付:F.アシュトン) 
ジリアン・マーフィー
マチアス・エイマン

休憩

「プレリュード」(振付:N.カサトキナ) 
ウリヤーナ・ロパートキナ
アンドレイ・エルマコフ
「フー・ケアーズ?」より(振付:G.バランシン) 
ジリアン・マーフィー
マチアス・エイマン
「ディスタント・クライズ」(振付: E.リャン) 
スヴェトラーナ・ザハーロワ
ミハイル・ロブーヒン
「レクリ」(振付:V.チャブキアーニ〜ジョージアの民族舞踊に基づく) 
ニーナ・アナニアシヴィリ
「ル・パルク」(振付:A.プレルジョカージュ) 
アレッサンドラ・フェリ
エルマン・コルネホ
[ピアノ:中野翔太]
「眠りの森の美女」(振付:M.プティパ/A.ラトマンスキー) 
カッサンドラ・トレナリー
マルセロ・ゴメス

フェリ、ニーナ、ロパートキナ、ザハロワ…バレエ界のレジェンドになるであろう方々のガラ。
同世代だとあと目ぼしいプリマはギエム、ヴィシニョーワ、オレリー・デュポン、ダーシー・バッセル、ユリア・マハリナとか?
ジリアン・マーフィーも素晴らしいけど、少し小粒。
タマラ・ロッホ、コジョカル、ルシア・ラカッラ、テリョーシキナ、アレクサンドロワ、ヤンヤン・タンも大好きなんですが…

ダンサーの旬の時期は本当に短い。テクニックの充実を追いかけていた若い頃を過ぎて、表現力が伸びてくると、今度は身体が思うように動かなくなってくるというせめぎあい。
だから、テクニックと表現力が両方とも熟してきた旬の時期のバレリーナの舞台にあたるのは至福の時となる。

まさに今旬の時期であろうザハロワ。
10年前ぐらいは新国立劇場バレエにゲストとしてたびたび来ていた。そのころはポテンシャルに恵まれている事の方が際立っていたが、今はそれに加えて踊りに深みがぐっと増している。
ジゼルは「孤高の」とでもつけたくなるように、ひんやりと冷たい空気をまとっている。
ゆっくりとデベロッペした脚を6時のポーズまであげて、アラベスクへ移行する、様式美のような端正さ。
たとえばギエムが6時のポーズに脚を上げるのは、どこか挑戦的なイメージがつきまとうが、ザハロワはあくまでも白いバレエらしく、たおやかさの中にすっと細く長い芯が通っている感じだ。
シャンジュマンの高さがすごい。ジュッテも軽い。開脚は180度を越えて200度ぐらい。
身体能力を出し惜しみせずに120%くらい見せてくれているような踊りだ。

容貌も卵型の顔で目鼻だちも上品に整っている。腕の細さ、脚の長さとしなるカーブの曲線、高く出た甲。出産後はガリガリに痩せすぎていたが、今は少し戻している。しかし、驚くほど細い体のどこにあれだけのスタミナがあるのだろうか。

ロパートキナも細い体型をずっと維持し続けている。fragment…はあまり踊りらしい踊りはなかったが、それでも踊り終わったあと、まったく息が荒くなっていないのには驚かされる。

ニーナの白鳥は、体型がコマのようになっていたが、情緒たっぷりの素晴らしい白鳥で、動作のひとつひとつに伝えたい思いがこもっているように感じられた。
回転技は健在で、サポートがなくてもくるくると回ってしまえそうだった。
ニーナの場合は、細い軸というよりはぶっとい軸があるようだ。

踊る女優フェリ。まさにレジェンド。女らしいオーラをまとっているし、見事な甲は相変わらず。だが、背中はやはり50を越えると固くなるようで、アラベスクのラインは良くなかった。
「ラプソディ」ではコルネホのソロが、精緻なピルエット、小気味よく決まる方向変換と、ラテンのイケメンオーラで実に素晴らしいかった。

マチアスとジリアンは、テクニシャンで踊り上手どうしなので、アシュトンの細かいパもものともせず踊りまくりで楽しかった。マチアスの見せ場をもっと見たかった。
ゴメスの見せ場ももっと見たかった。
基本、女性を見せるガラなので、そこが少々残念。

ラストの眠りは、ラトマンスキー版で、ちょこちょこ違和感を感じた。
トレナリーは、この女性陣の中で一人若くて、ハツラツとしていた。
このメンツならば、トレナリーでなくて、ジェリーケントとか呼んだらよかったかもしれない。



posted by haru at 18:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 公演レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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