2008年03月23日

山岸涼子の傑作バレエ漫画集「牧神の午後」

メディアファクトリーより、山岸涼子の傑作バレエ漫画集
「牧神の午後」が発売されました。こちら

内容は、
「牧神の午後」1989年作

伝説のバレエダンサー、ニジンスキーを
振付師ミハイル・フォーキンの視点から
踊りの神に憑依された天才の光と闇を描いています。

山岸先生ならば、もう一歩彼の精神の深みに
つっこんで書けたのではという不満もありますが、
「跳躍して降りてこなかった」というシーンなど
当時の雰囲気をとらえていて、
私も観客になってニジンスキーの舞台を観ているような
気分になりました。


「黒鳥 ブラックスワン」1994年作

バランシンの妻になったマリア・トールチーフを
主人公にして、バランシンの人間像に迫る作品。

マリア・トールチーフは、映画「バレエ・リュス」の中に
登場してきて、私が一番気になったバレリーナでした。

インディアンの血をひいた、とても美しいプリマで、
当時としては抜群のスタイル。


黒ハートそのマリアも、バランシンの関心が、妻となった自分よりも、
若くて細いダンサー、タナキル・ル・クラークに移っているという
事に苦しめられます。

バランシンは4回も結婚していて、マリアは3人目の妻。
(ダニロワと籍を入れない事実婚をしていたので、
実質的には4人目ともいえる)
マリアと離婚して、結婚したのがタナキル。


『女達が彼を捨てるのではない。
彼のためには無用になったことを思い知らされた女が
いたたまれなくなるのです』

というモノローグがありますが、
才能にあふれた男のインスピレーションの源になれない、
ということは彼を崇拝し愛す女性にとっては辛い事ですね。

しかし次から次へと若い女性をミューズにする
バランシンも、人間的にはひどい男だと思います。ロリコン。

結局タナキルと別れて、40歳近く年下のスザンヌ・ファレルを
ミューズにして(結婚はしませんでしたが)、
その後、ゲルシー・カークランドをかわいがったり、
とにかく若くて手足が長くて細い少女が好きだったようです。



あとの2作は、ダ・ヴィンチに既出のバレエエッセイ漫画です。

「瀕死の発表会」

山岸先生とダヴィンチ編集長が
大人からバレエのレッスンを始めて、
発表会にでるまでの顛末記。

この発表会で緊張したからこそ、
「テレプシコーラ」での
六花ちゃんのメンタルトレーニングの
シーンが描けたのか!という感じ。


「Ballet Studio拝見」

芝浦にある首藤康之さんの
ダンススタジオの見学記。(ほとんど宣伝)


山岸涼子と行く
「ローザンヌ国際バレエコンクール2007」珍道中記


2007年のローザンヌコンクールの鑑賞ツアーに参加した
山岸先生、ダヴィンチ編集長と記者の旅行記を
記者が珍道中風につづっています。
これかなり面白かったです。




ぴかぴか(新しい)
posted by haru at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | バレエ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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